【完結編】もう一度、心と体がつながった日―セックスレスから夫婦で歩み直すまで


○ はじめに
結婚生活が長くなるにつれ、夫婦間の距離が生まれ、スキンシップが減っていくのは珍しいことではありません。しかし、問題を放置することで、心の距離まで広がってしまうこともあります。今回は、そんな状況から歩み直し、再び“つながり”を取り戻したご夫婦の実体験をご紹介いたします。
○ 夫婦で避け続けた“触れ合い”というテーマ
今回ご紹介するのは、結婚15年目を迎えた佐藤さん(仮名)ご夫婦です。お子さんも中学生となり、日常生活には大きな問題はなかったものの、ふたりの間には長年“セックスレス”という溝がありました。
最初の数年は「育児で疲れているから」「忙しいから」と自然と行為が減っていきましたが、次第に“触れ合う”こと自体が気まずくなり、10年以上何のスキンシップもない状態に。お互いに口に出すことも避け、問題そのものが“ないこと”として処理されていたのです。
○ ある出来事がきっかけで始まった夫婦の対話
転機が訪れたのは、佐藤さんの奥様が40代後半を迎え、体調や心のバランスに変化を感じるようになった頃でした。夜中にふと、「このまま老後を迎えるのは不安」と感じた奥様が、思い切ってご主人に「最近、寂しく感じることがある」と伝えたのです。
この一言が、夫婦の間で10年以上避けていた“触れ合い”の話題の扉を開きました。最初はぎこちなかったものの、「触れられるのが怖かった」「拒まれるのが嫌で言い出せなかった」と、長年の本音を一つひとつ共有することで、少しずつ心の距離が縮まっていきました。
○ セックスレスの再構築は、まず“心の安心”から
佐藤さんご夫婦が意識したのは、「すぐに性行為を再開すること」ではなく、「まず“触れ合っても大丈夫”と思える関係を築くこと」でした。
・毎晩、寝る前に5分だけ手をつなぐ
・日曜の朝に一緒に散歩をする
・テレビを見ながら自然に肩を寄せる
そんな日々の中で、スキンシップへの心理的ハードルが下がり、ある日自然とキスを交わすことができたそうです。その後、数カ月かけて性行為も無理なく再開され、「身体だけでなく、心もやっとひとつになれた気がした」と語ってくださいました。
○ 最後に:婚活者へのメッセージ
セックスレスは、決して「愛が冷めた証拠」ではありません。日々の生活の中で、少しずつズレや距離が生まれてしまうことは、どの夫婦にも起こり得ます。
婚活中の皆さんも、「性の相性」や「触れ合いの価値観」をあらかじめ意識し、言葉にできる関係を築くことが、将来の幸せなパートナーシップに繋がります。
そして、結婚後に距離を感じたときも、「一緒に再構築していけるかどうか」が何よりも大切です。性の話題は恥ずかしいものではなく、人生を豊かにする大切なコミュニケーションの一つとして、前向きに捉えていきましょう。
以上で、「結婚後のセックスレスとその克服」の体験談は完結です。次回は、婚活中に“性の価値観”をどのように見極めていくか、そのポイントをお伝えする予定です。どうぞご期待ください。
(追伸)
今日が、この先の人生で、一番成婚しやすい日です!
今日よりも若い日は有りませんからね。
#IBJ婚